RSウイルス感染症
RSウイルス感染症とはどんな病気?
RSウイルスは冬から春にかけて流行し、乳幼児気道感染症の重要なウイルスです。
RSウイルス感染症は珍しい病気ではなく、2歳までにほぼ100%が一度はかかるとされています。
この病気に十分注意が必要とされるのは、重症化するとまれに肺炎などを引き起こす危険があるためです。
特に生まれて6カ月以内の赤ちゃんが感染すると、重症化する確率が高くなり注意が必要です。
症状は?
症状は風邪に似ています。軽い症状の場合は1週間ほどで治りますが、せきがひどかったり、呼吸のときにぜーぜーと音がしたりする場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。何度でも再感染しますが、一般的に年齢が上がるにつれて症状は軽くなり、年長児以降の重症化はあまり見られません。
そのため、大人がかかっても風邪と思ってしまいがちで、知らないうちに乳幼児にうつしてしまうケースがあるようです。
一般的な症状 |
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重症化した場合の症状 |
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さらに進むと、細気管支炎、肺炎の恐れ
生後数カ月以内の乳児をはじめ、早産児や生後24カ月以内で心臓や肺に基礎疾患がある小児、神経・筋疾患やあるいは免疫不全の基礎疾患を有する小児などは、特に感染しないように気をつける必要があります。
診断は?
1歳未満のお子さん、もしくは入院中のお子さんの場合はのどから菌を採って15分で診断できます。
治療は?
RSウイルスに特効薬はありません。
二次感染の恐れがあるときは抗生物質を使うことがあります。
多くの場合は症状を抑える対症療法がほとんどです。
他の「風邪」と同じく、水分補給・睡眠・栄養・保温をして安静にして経過をみることになります。
脱水があり飲めない、呼吸困難が強い、二次感染が重篤などの場合には、入院が必要となることがあります。