いびきの種類
- 散発性いびき
→疲れた時やお酒を飲んだ後、風邪を引いて扁桃腺が腫れている、花粉症等で鼻がつまっている時などに一時的にかくいびきのことです。 - 習慣性いびき
→寝ている時にいつもかいてるいびきのことです。
習慣性いびきには、単純いびきと睡眠時無呼吸症候群(SAS)を伴う
いびきがあります。
単純いびきは習慣性いびきの中でも睡眠の質に影響がないタイプ
のいびきです。朝すっきり目覚めることができ、日中の眠気を感じ
ないのであれば、単純いびきで特に問題はありません。
いびきの治療
睡眠時無呼吸症候群の検査をして、閉塞性無呼吸を診断された場合、以下のような治療法があります。
- マウスピース治療
下顎を上顎よりも前方に出して固定するタイプのマウスピースです。
下顎を前方に固定することで、気道を広く保ちます。
主に口腔外科、歯科で行います。 - CPAP治療
寝ている間の無呼吸を防ぐために気道に空気を送り続けて、気道を開存させておく治療法です。 - 外科的手術
気道を塞ぐ部位を取り除く根治療法で、小児の多くや成人の一部で適用される場合があります。(口蓋垂軟口蓋咽頭形成術、レーザー手術)
いびきをしやすい人
睡眠時無呼吸症候群の検査をして、閉塞性無呼吸を診断された場合、以下のような治療法があります。
- 骨格的にあごの小さい人
- 舌や口蓋垂(のどちんこ)の大きい人
- 扁桃腺が腫れやすい人
- 肥満の人
今日からできる! いびきの改善方法!
体位療法(シムス位)
→仰向けに寝ると舌根や口蓋垂が重力で下がり、気道をふさいでしまうため横向き寝が良いとされています。
心臓のある左側を下にして横向きに寝ます。左のおしりと左足はまっすぐ伸ばし、右のおしりと右足を曲げます。
☆抱き枕やクッションを使うことで横向き寝がしやすくなります。
舌、口回りの筋トレ
→舌の筋肉が弱くなると、睡眠時に舌がのどの奥に落ちる舌根沈下という現象を起こしやすくなります。それにより空気の通り道である気道が狭くなりいびきが起こりやすくなります。
- 舌の前後運動
①口を開けて舌を前に突き出して5秒キープ
②舌を引っ込めて5秒キープ(舌の先端を上の歯の裏にくっつける)
上記を3セット繰り返します
- 舌の上下運動
①口を開けて舌を上あごに押し付けて10秒キープ
②舌を下あごに押し付けて10秒キープ
上記を3セット繰り返します
- 舌の回転運動
口を閉じたまま口の中でゆっくり舌をぐるっと3回回転させる
☆舌で歯の表面と歯茎を舐め回す感じで
- 舌とあごの運動
口を大きく開けて「あーいーうーえーおー」と 言いながら顔と口の筋肉
を大きく動かす
☆実際に声は出さなくてもOK、舌やあごを痛めないよう無理のない範囲
で上記を3回繰り返します
- 頬の運動
①口を閉じて頬を大きく膨らませて5秒キープ
②すぼめて5秒キープ
上記を3セット繰り返します
ラ行で歌ってトレーニング
→ラ行の発音は舌をたくさん動かすため、舌を鍛える良いトレーニングになります。
- お気に入りの曲をラ行で歌おう
Aメロは「ラ」、Bメロは「リ」、Cメロは「ル」、1番のサビは「レ」、
2番のサビは「ロ」など自分ルールを決めて歌ってみましょう - 脳も一緒にトレーニング
歌詞をラ行に置き換えて歌ってみましょう
例:もしもしかめよ かめさんよ → ろりろりられろ られらんろ
寝具を変えてみる
自分に合った枕にすると、いびきが軽減されることもあります。
また、枕パッドと機械がセットになった商品も売られています。寝る前に枕の下にパッドを敷き、機械をベッドサイドに置いて寝ます。いびきをすると機械が感知して、パッドの高さを調整します。それによりいびきが軽減されることが期待されます。
いびきをかかない体をつくる生活習慣
- 肥満はいびきの元
太っている人の方が圧倒的にいびきをかきやすいというデータが医学的にも証明されています。
体を壊すような無理なダイエットではなく、自分に合ったダイエット方法を見つけて健康を保ちましょう。 - 寝酒はいびきの大敵
睡眠中にお酒が体内で分解されることにより交感神経が刺激され、体が緊張して疲れが取れにくくなるうえ、脳が休息しづらい状態になります。またアルコールには利尿作用があるので、夜間トイレで目が覚めてしまいます。寝酒の飲み過ぎは控えましょう。 - 禁煙はいびき卒業への近道
タバコを吸わない人に比べ、日常的に吸う人の方がいびきをかきやすいという研究結果があります。また、喫煙者の周りの人もいびきをかく確率が高まる傾向にあることが明らかになっています。タバコは万病のもとなので、自分のためにも家族のためにもタバコは極力控えましょう。 - 「食べてすぐ寝る」は安眠の敵
寝る直前の食事は、太りやすくなるだけでなく、睡眠の邪魔にもなります。
習慣になっている方はすぐにやめましょう。 - ブルーライトは睡眠ホルモンを妨げる
寝る前のスマホいじりは、ブルーライトが脳の内部を刺激し、睡眠ホルモンの分泌を抑えてしまいます。スマホだけでなくパソコン、タブレット、薄型テレビなどLED照明が使われている画面はすべて同じです。習慣化してしまうと慢性的な寝不足などの睡眠障害を抱えるようになるのでやめましょう。 - 睡眠の質をあげる寝る前のコツ
寝る前にトイレに行くようにしましょう。たとえ尿意がなくても、夜に水分を多めにとったという自覚がなくても、ふとんに入る直前にトイレに行く習慣を身につけましょう。これを徹底すると、夜中に目を覚ます頻度を減らすことができます。 - 睡眠の質をあげる入浴のコツ
寝る1時間半から2時間ほど前に入浴するのが理想的です。そのくらいの時間帯に深部体温(脳や内臓など体の内側の体温)をピークにしておけば、ふとんに入るタイミングで強い眠気がやってくるでしょう。
★症状が急に変わることもあります。疑問な点や困った事がありましたら、なるべく早目におたずねください。